骨格から整える簡単ルーティン【柔道整復師の視点でわかりやすく解説】
姿勢の乱れや体のこわばりは、毎日のクセや生活習慣の積み重ねから生まれます。
「肩が重い」「腰が疲れやすい」「首が回りにくい」
こういった不調を感じるとき、多くの場合は“骨格のバランス”が知らないうちに崩れていることが背景にあります。
しかし、骨格の歪みと聞くと専門的で難しそうに感じるかもしれません。
実際は、日常のちょっとした動きの中で“骨格が整いやすい状態”をつくることができます。
ここでは、無理なく続けられる「骨格から整える簡単ルーティン」を紹介します。

首まわし
首は重い頭を支える重要な部位であり、その負担は日常生活の中で想像以上に蓄積しやすいものです。
スマホやPCに集中すると無意識に前へ突き出しやすく、筋肉が緊張して動きが悪くなります。
やり方
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顎を軽く引く
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前→横→後ろ→横の順にゆっくり回す
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反対回しも同じ回数行う
注意点
・急に大きく回さない
・痛い方向へ無理に動かさない
・呼吸は止めない
おすすめの人
・デスクワークで首が固まる
・朝起きて回しづらい
・猫背が気になる
首の動きに余裕が出ると、肩や肩甲骨まわりの動きもスムーズになりやすくなります。
肩甲骨寄せ
肩甲骨は“姿勢をつくる要”とも言われるほど大事な部分です。
肩甲骨が外側に広がって固まると、肩が丸まり、肩こりや首の疲れにつながります。
やり方
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背筋を伸ばす
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肩甲骨を背中の中央に寄せるようにキュッと締める
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5秒キープして脱力
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5〜10回繰り返す
こんな人に向いています
・巻き肩になりやすい
・胸が縮こまって呼吸が浅い
・肩がガチガチになりやすい
肩甲骨が動くことで胸が開き、姿勢が整いやすい体のベースがつくれます。
骨盤立て
骨盤は上半身と下半身の中心であり、体のバランスを支える“土台”。
椅子に座った瞬間に骨盤が寝てしまう癖がある人は、腰の負担が大きくなりやすい傾向があります。
やり方
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椅子に浅めに座る
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骨盤を前に軽く立てる(腰が反りすぎない範囲)
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お腹を軽く引き、背骨をスッと伸ばす
効果が期待できる場面
・長時間のデスクワーク
・車の運転
・家事中の座り姿勢
骨盤が立つだけで、腰の負担が大きく軽減され、呼吸もしやすくなります。
背骨ゆらし
背骨は“体の軸”。
ここが固まると全身の動きがぎこちなくなり、疲れを感じやすくなります。
背骨を意識して座ったままゆらゆら動かすことで、背中全体がふわっとほぐれやすくなります。
やり方
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椅子に座る
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背骨を一本一本動かすイメージで左右にゆらす
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20〜30秒ほど、心地よく続ける
おすすめの人
・長く座ると腰や背中が張る
・猫背で背中が固まっている
・呼吸が浅い
背骨が動くと、体全体のバランスが整い、動作が軽やかになりやすくなります。
つま先立ち歩き
つま先立ちは、姿勢を整え、美しい立ち姿や歩き方に近づきやすくなる習慣としておすすめです。
背筋が自然に伸び、下半身の筋肉も働きやすくなります。
やり方
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背すじを伸ばす
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つま先立ちになり、ゆっくり歩く
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10〜20歩を無理なく繰り返す
適している人
・下半身のバランスを整えたい
・美しい姿勢を保ちたい
・運動不足で脚が疲れやすい
姿勢の軸が整い、背骨や骨盤の位置も意識しやすくなる習慣です。
日々のルーティンで“骨格が整い、動きが軽くなる体”へ
骨格は一日で整うものではありません。
しかし、小さな積み重ねが続くと、体は確実に変わっていきます。
今回紹介したルーティンは、どれも無理なく、短時間で取り入れられるものばかりです。
・首の重さが軽くなる
・肩や背中が動かしやすくなる
・姿勢が整いやすくなる
・腰がラクな感覚を維持しやすくなる
こうした変化は、毎日の積み重ねがつくるものです。
できるタイミングで気軽に取り入れ、あなたのペースで続けてみてください。



