更年期の不調をやわらげるセルフケア【心と体のバランスを整えるやさしい習慣】
40代〜50代に差しかかると、女性の体と心にはさまざまな変化が訪れます。
「なんとなくしんどい」「気分が落ちやすい」「眠りが浅い」
そんな不調がはっきりした理由もなく続くこともあります。
これらは、更年期に起こりやすい“自律神経の揺らぎ”や“体のこわばり”が関係していると言われます。
ただし、無理をして頑張りすぎるほど不調は強まりやすいもの。
そこで大切なのが、
「ゆっくり呼吸を整え、緊張した部分をやわらげるやさしいケア」。
日常生活の中で取り入れられる簡単な方法を紹介します。

胸開きで気分リセット
胸を軽く開く動きは、こわばった肩まわりをゆるめ、呼吸が深くなるため、心も落ち着きやすくなります。
やり方
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背筋を伸ばし、両肩を後ろへ引く
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胸を軽く開くように意識して深呼吸
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5〜10回、ゆっくり繰り返す
こんな人におすすめ
・気分が沈みやすい
・呼吸が浅く、緊張しやすい
・肩がすぐ張る
胸が広がると気持ちもスッと軽くなるという声が多いケアです。
骨盤ゆらし
骨盤まわりは、緊張・冷え・長時間の同じ姿勢で固まりやすい部分です。
ゆっくり揺らす動きは、腰まわりの負担をやわらげ、めぐりを整えやすくします。
やり方
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椅子に座り、座骨が均等に当たるように座る
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骨盤を前後・左右に小さくゆらす
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心地よい範囲で30秒ほど続ける
向いている人
・腰まわりが重い
・座りっぱなしが多い
・お腹や腰が冷えやすい
ゆるやかな動きなので、仕事の休憩時間にも取り入れられます。
ふくらはぎもみ
更年期は“冷え”を感じやすい人が増える時期でもあります。
ふくらはぎをもむことで、足元が温まりやすく、全身の巡りのリズムが整いやすくなります。
やり方
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両手でふくらはぎを包む
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下から上へ向かってやさしくもむ
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張っている部分は少し丁寧にほぐす
こんな人に
・足先が冷えやすい
・夕方に脚が重くなる
・立ち仕事・座り仕事が多い
“足が軽くなると気分も軽くなる”と言って続ける人が多いケアです。
耳ほぐし
耳には自律神経に関わりの深いポイントが多いとされ、やさしく刺激することでリラックスを感じやすくなります。
やり方
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耳を指でつまみ、上下・左右に軽く動かす
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耳の付け根を円を描くようにほぐす
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やさしい強さで20〜30秒
おすすめの人
・寝つきが悪い
・イライラしやすい
・緊張しやすい
温かさを感じてくることもあり、気持ちの切り替えに役立ちます。
ゆっくり背伸び
更年期は、体がガチガチに緊張しやすく、気づかないうちに浅い呼吸になっていることがあります。
背伸びは、心身のこわばりをゆっくりほどくのに役立つシンプルで優しいケアです。
やり方
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両手を上へ伸ばし、背筋をスーッと伸ばす
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ゆっくり息を吐きながら肩を落とす
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3〜5回繰り返す
こんな場面で使える
・朝の目覚めに
・仕事の合間に
・家事の切り替えに
・寝る前のリラックスに
背伸びだけでも「なんとなくほっとする」という人が多い理由は、体の緊張がゆるむからです。
心と体の変化が大きい時期こそ、自分にやさしい時間を
更年期は、体と心が大きく揺れ動く時期です。
ですが、それは決して“特別な異常”ではなく、誰にでも訪れる自然な変化です。
だからこそ大切なのは、
「がんばる」よりも「ゆるめる」こと。
今回紹介したセルフケアはどれも、
・呼吸を整える
・こわばりをゆるめる
・巡りをサポートする
といった体が本来あるべき状態に戻す“やさしいお手伝い”になります。
無理のない範囲で、ぜひ日々の習慣に取り入れてみてください。



